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2026/04/22

中が見えないため敷居が高く感じる門構え。お日様のトレードマークは親しみやすい創立者楊永忠氏にちなんで、Uncle Sunと呼ばれている。©︎Hong Kong LEI

香港は世界有数のグルメの街、世界中の料理がこの狭い香港に集まっています。香港はチャイニーズだけを目当てに旅行しにくる場所ではなく、本格的な世界の味を体験できる素晴らしい場所なのです。今回ご紹介するのは、香港で創業59周年を迎えたフレンチレストラン「Amigo(雅谷餐廳)」。これまで一度も外国のメディアが取材で入ったことがないというレストランなのです。

香港の俳優レスリー・チャン(張國榮)が1988年にサインしたゲストノート。どこに座ったかは50年来勤めるスタッフに聞いてみよう。©︎Hong Kong LEI

Happy Valleyの黄泥涌道に位置するAmigoは、1967年に楊永忠氏によって創業され、以来、王室や各国の要人、世界的な著名人に愛されてきました。かつて人気絶頂だった香港の俳優レスリー・チャン(張國榮)もよくいつもの席に座っていたそうです。

©︎Amigo

半世紀以上にわたり、クラシックなインテリアに調度品、アンティーク家具、クリストフルの銀器、そしてシグネチャー料理が創業当初のままの優雅さを保ち続けています。3代目のオーナーは「これまで培ってきたレストランのスタイルや味を壊すことなく、これからも継承していき、皆さんに楽しんでいただきたい」と語っていました。50年以上勤続するベテランスタッフが今も来店客を温かく迎え、料理以上の体験を提供しています。Amigoは、永続する味わいと不変の品格、心のこもったおもてなしを通じて、食の素晴らしさだけでなく、温かい交流も兼ね備えた忘れられないダイニング体験をさせてくれるレストランです。

「Amigo Caviar」(10g缶 HK$250)特製の金属缶の蓋にはAmigoの象徴である太陽のエンブレムが刻印されている。©︎Hong Kong LEI

実は、この半世紀以上もの歩みの中で、今回、初の自社ブランド「Amigo Caviar」を作ったと言う大きな発表がありました。このキャビアは、黒竜江省で育てられたチョウザメから厳格な水質管理のもと採取されました。複雑な灰色の輝きを持つ艶やかな粒立ちが特徴的です。通常は塩味を強くすることで持ちも良くなるそうですが、客に特別な食体験をしてもらうために塩味はそれほど強くなく、自然な風味が口の中で優しく弾け、純粋な甘みとほのかな塩味が余韻として残ります。

これに合わせて、レストランでは現在、一人当たりHK$980の「Amigo Caviar Indulgence Menu(6品コース)」で、贅沢にも一人一キャビア缶(10g缶 HK$250)を味わえる特別メニューを提供しています。今回コースで出されるキャビアは特製の金属缶に収められています。


まず最初に読者には訪れた時に是非とも見逃して欲しくない「Amigo」のこだわりと見どころをご紹介しましょう。

©︎Amigo

温かみのあるおもてなしを感じる特別な時間

老舗のレストランが、老舗である所以は、それを支えるスタッフにあります。香港では普通に仕事をしていても、短期間で転職し、せっかく築いた信頼関係も無くなってしまうことが多いのですが、Amigoに通いたくなる大きな理由は、変わらぬ顔がそこにあること。何十年にも渡り勤務を続けるスタッフが、いつも温かく迎えてくれる、真心のこもったホスピタリティで、また行きたい、彼らに会いたいと思わされます。

そして、昔から守られてきた格式は、スタッフの燕尾服に白い手袋での出立ちにも見て取れます。スタッフはマチュアーな年齢の方々が主流で、それゆえにゲストは落ち着いた非日常的な体験をさせてもらえます。

テーブルまで来てリクエストを演奏してくれるというサービスも©︎Hong Kong LEI

毎晩、ギタリストや歌手が、空間に馴染む心地よいメロディでゲストを楽しませ、女性客には新鮮な赤いバラが贈られ、全ての客にはゲストの名前が刻まれたメモ帳もプレゼントされます。さらに、各テーブルに煙の出ないキャンドルを使用するなど、とにかく細やかな配慮が目白押しなのです。


特別なダイニング体験

レストランのインテリアにまつわるお話をご紹介する前に、今回のハイライトをお見せしましょう。

今回の6コースは追加料金でスパークリング・ワイン、白ワイン、赤ワインのペアリングも可能です。©︎Hong Kong LEI
キャビア缶をそのまま楽しめる。缶は記念に持ち帰ることも可能。©︎Hong Kong LEI

初の自社キャビアブランド「Amigo Caviar」の誕生を記念し、期間限定でキャビアをテーマにした6品の「Amigo Caviar Indulgence Menu」では、まず、ゲスト一人ひとりに提供される「Amigo Caviar」の個別缶(HK$250/10g)から始まります。

一口サイズのパンケーキにサワークリームとキャビアを乗せて。トッピングはサワークリーム、オニオン、黄身や、白身で自分好みに楽しめます。©︎Hong Kong LEI

クラシックなロシア風、エレガントなフランス風、伝統的なハンド・テイスティングなど、好みのスタイルでキャビアを味わうことができ、その繊細な食感と塩味のニュアンスを堪能できます。

香港の人に大人気のコラーゲンたっぷりなスープ。「Lady Curzon タートル・スープ・カレークリームフォーム添え」©︎Hong Kong LEI

続いて、スープは、2種類から選びます。甘みと丸みのある風味が特徴の「ホワイト・アスパラガスとサマートリュフのポタージュ」または、Amigoのシグネチャーである「Lady Curzon タートル・スープ・カレークリームフォーム添え」。亀から作ったと言う濃厚生薬スープのようで、伝統と職人技を象徴する特別な一品です。

鱈かと思えるほど脂ののったスズキ。シャンパンソースが爽やかで美味。©︎Hong Kong LEI

次のコースでは、スズキかホタテのどちらか一品選びます。「チリ産スズキのブロッコリーニ添え シャンパンソースとキャビア」または「キャビアを添えたホタテのソテー、ハーブラビオリとパンプキンヴルーテ」。

肉厚の生のホタテに食欲をそそられる美しい黄色のパンプキンソース。「キャビアを添えたホタテのソテー、ハーブラビオリとパンプキンヴルーテ」©︎Hong Kong LEI

どちらもキャビアの塩味を引き立てる食感のコントラストが楽しめます。シーフードの後には、肉料理の前に出てくる、グラニテと呼ばれる口直し用のシャーベットがフランス料理の気分を盛り上げてくれます。グラニテは、食後のデザートとして提供されるものとは役割が異なります。特製のアンティークの銀の器に入ったグレープフルーツ味は気分も口の中も爽やかにしてくれます。

甘くてほろ苦いグレープフルーツ・シャーベットが思いのほか新鮮な口直しに。ステム部分の妖精の装飾も美しく、調度品から食べるアイスは格別。レストランの品格を感じさせます。©︎Hong Kong LEI

肉料理は和牛、ラム、鶏からチョイスします。今回選んだのは「オーストラリア産和牛の頬肉 スタウトビールとポテトムースリーヌ添え」。いずれもフランス料理の精緻な技術と味わいを体現しています。

なぜかここまで食べてもペロッと入ってしまう柔らかい頬肉に、濃厚で自然な甘さが素晴らしいキャロット。©︎Hong Kong LEI
肉料理の赤ワインのチョイスとして出てきた軽めから重めまでをカバーするフレンチワイン3種 ©︎Hong Kong LEI

ペアリングをチョイスした場合は、キャビアにはスパークリング・ワイン、シーフードには白ワイン、肉料理には赤ワインが楽しめます。レストランに設置されている3000本を収納できるワインセラーから持ってきたもので、赤、白、いずれも3種類から選択。選ぶ楽しみもなかなか面白いです。

ここまでで、まだお腹に余裕がある殿方のためのキッシュだそうです。©︎Hong Kong LEI

デザート前には、もうちょっと入るなと言う方のための「キッシュ・ロレーヌ」が提供されます。食事の終盤に向けて満足感が増す、優しい橋渡し役です。

ジャスミンの香りが口に入れた途端に広がる、締めにふさわしい一品です。蝶々も食べられます。©︎Hong Kong LEI

最後は「ジャスミンムース・ストロベリーゼリーとローレルシロップ添え」で締めくくられ、花の香りと甘みが織りなす、目まで楽しませてくれるデザートです。

クラシックなフレンチとキャビアの贅沢な美食体験は、2026年6月30日まで。
コースを体験した方は、特別にテイクアウトキャビアが50%割引付きになります。在庫が無くなり次第終了。


調度品の素晴らしさも体験

さて、最後に、お腹いっぱいになった後は、ぜひレストランのインテリアにも目を向け、楽しんでから帰路についていただきたいです。

地上階のラウンジは毎日18時から営業、毎週金・土曜で18時から20時までフリーフローを楽しめます。落ち着いた大人の時間が過ごせそう。©︎Hong Kong LEI

レストランは地上階がバーとラウンジエリアで、上がメインダイニングルームになっています。ラウンジは船のキャビンをイメージして作られ、ダイニングフロアーは歴史を感じるヨーロッパの趣も取り入れています。天井や壁には7,000枚以上の杉材が使われており、木目を際立たせるために事前に炭化処理が施され、素朴さと洗練された重厚感を醸し出しています。レストランは随所にこだわりが感じられ、着工からオープンまで2年もかかったそうです。

©︎Hong Kong LEI

椅子はすべて無垢材から手作りされ、精巧で複雑な彫刻が施されています。座面と背もたれには赤いベルベットのクッションがあしらわれ、優雅さを感じさせます。ダイニングテーブルに並ぶのは、フランス製クリストフルの純銀製カトラリー(コース・スターターの写真を参照)。すべてにAmigoのエンブレムが刻まれています。これらは定期的にフランスへ送り、専門的なメンテナンスをしているそうです。

香港ソムリエ協会の会長を勤めるネルソン・チョウ(周國明)氏が顧問を務めている。©︎Hong Kong LEI

さらに、レストランには3,000本を収蔵するワインセラーが備えられています。建物の設計段階から組み込まれたこの施設は、1970年代当時としては非常に贅沢なものでした。

©︎Hong Kong LEI

西洋美術の熱心なコレクターでもあったオーナーの楊氏は、その多くを海外のオークションで入手し、世界各地から集めた宝物でレストランを飾りました。中でも、20世紀の英国を代表する具象画家ウィリアム・ラッセル・フリントの作品や、ヨーロッパ貴族の邸宅を思わせる輸入装飾タイルはぜひ鑑賞していただきたいです。

ウィリアム・ラッセル・フリントの作品 ©︎Amigo
輸入装飾タイル©︎Amigo

半世紀に渡り、香港の社交界のエリート、ビジネスリーダー、芸術家たちの主要な目的地となってきたAmigo。香港人の結婚のプロポーズにふさわしい縁起の良い場所としても知られ、プロポーズするためのブースと呼ばれる席で、数え切れないほどのカップルが生涯の誓いを立て、新たな人生の章を始めてきたそうです。たくさんのストーリーが息づく香港のランドマークであるAmigoで、ダイニング体験を超える素晴らしいひとときを過ごしてみませんか?

誰もが一度足を踏み入れたら虜になる、そんなレストランです。


AMIGO Address: Amigo Mansion, 79A Wong Nai Chung Rd., Happy Valley. Hong Kong
電話: (852) 2577 2202 / (852) 2577 8993
Whatsapp: (852) 9705 3272

営業時間:月曜〜土曜
12:00 – 15:00(ランチ)
18:00 – 23:00(ディナー&バーラウンジ)

 

Hong Kong LEI (ホンコン・レイ) は、香港の生活をもっと楽しくする女性や家族向けライフスタイルマガジンです。

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