2024/02/08

恭喜發財! いよいよやってきました。農暦正月。香港の皆様が「金がじゃんじゃん儲かるいい年になりますように!」と挨拶し(恭喜=おめでとう、發財=リッチになる)、健康を祈り、家族団欒の時を過ごす時期。香港で一番めでたく、また賑やかな行事と言っても過言ではありません。

この時期、街を歩くと、やたらとお正月を祝う食べ物とその広告が目に入ります。

先日立ち寄ったマクドナルドのメニューもこんな感じでした。

『招財牛堡 (Prosperity Beef Burger)』『黄金菠蘿雞堡(Chicken n’ Pineapple Burger)』

 

財を招くビーフバーガーと黄金パイナップルチキンバーガー! めでたい! ただのビーフバーガーより、招財バーガーが食べたくなってしまうのが人情というものです。パイナップルだって、ただのパイナップルを食べるより、黄金パイナップルを食べた方が絶対金運が上がる!……気がします。

さて日本では大晦日に蕎麦を食べ、お正月にお節料理で祝いますが、香港そして中華圏では農暦正月の前日に家族揃ってご馳走を食べるのが一般的だそうです。そして日本のお節料理にもそれぞれのおかずに意味が込められているように、香港で新年を祝うご馳走にも色々な意味があります。では早速メニューを見てみましょう!

各料理に、中国語でタイトルがついています。おめでたい様子が伝わってくる漢字が並んでいますね。まず3番をみてみましょう。

『年年有餘(ニンニンヤウユ)』。これは『年々、“餘”(余り)があるほどに豊かでありますように』という意味です。この『餘』は『魚』と同じく『ユ』と発音することから、中華圏では年越しのご馳走に魚を食べる習慣があるのです。香港の知合い数人に「新年のお祝いに何を食べる?」と聞いてみたところ、魚はバッチリメニューに入っていました!基本的には切り身ではなく、姿焼きや姿蒸しであることが大切です。

次に、有名どころの5番『發財好市』。

お正月、香港でとびかう挨拶『恭喜發財!』の『發財(ファッチョイ)』と、『良い市場』を意味する『好市(ホウシィ)』で『發財好市』というタイトルのついているこのお料理。中身は何か、お料理タイトルの下の説明をみてみましょう。『髪菜蠔豉炆冬菇』とあります。

まず最初の2文字は『發財』と同じ発音の『髪菜』(ファッチョイ)。高級な藻菌植物です。皆様の中に、乾物屋さんの店先でカツラのようなものを見かけたことがある方はいませんか? それがまさに『髪菜』です。お水で戻して調理します。ちなみに香港の皆さんが新年に髪の毛を切らないのは、『髪(ファッ)』、つまり『發(ファッ)』を切るから縁起が良くないと信じているからです。皆様も散髪はお正月前に済ませ、おしゃれヘアで新年を迎えましょう。同じような意味で『初一』つまりお正月当日に髪の毛を洗うのも、御法度です。

二つ目は『好市』と同じ発音の『蠔豉(ホウシィ)』、乾燥牡蠣です。

最後は『冬菇(ドングゥ)』とありますが、これは椎茸のこと。スーパーなどで、この時期乾燥椎茸が年賀の贈り物としてよく売られています。実は、日本語のどんこ椎茸の『どんこ』は広東語の『冬菇』(ドングゥ)が由来なんだそうですよ!

そして6番目『哈哈大笑』。『哈哈』と書いてハッハッと読みます。ですから、これは『ハッハッ大笑い』という楽しいメニュー。新しい年はハッハッと大笑いをしながら迎えたいものです。お料理の中身は揚げ海老です。エビは広東語で『蝦(ハ)』ですから。

最後、お正月食べるものナンバーワン!と言わんばかりに、街中の広告や店先に幅を利かせているのがこちら。

 

『蘿蔔糕』(ローバッゴウ:大根餅)と『年糕』(ニンゴウ:中華焼餅)

『蘿蔔糕』は飲茶屋でいつでも食べられる定番メニューであるのに、なぜ新年にこんなにもてはやされるのか。

30代の香港人数名に聞いたところ「もちろん新年に蘿蔔糕を食べるけど、なぜかは知らない。『年糕』と同じく『糕』が『高』と同じ音で、縁起がいいからじゃない?」とスッキリしない解答が返ってきました。調べたところ、客家など一部の中華方言で大根を『菜頭(チョイタウ)』と言い、これが“幸運の兆し”を意味する『彩頭』と音を同じくするから、という説を発見。広東語では大根を『菜頭』とは呼ばないので、香港人にはあまり知られていないのかもしれませんね。

いかがでしたでしょうか? 皆様もぜひ、新年のご馳走を食べながら、ご家族やご友人に「なんでこれ食べるか知ってる〜?」なんて偉そうに教えてあげてくださいね!他にも多々ありますので、香港人のお友達に色々意味を聞いてみるのも楽しいですよ!

さて2024年龍年。龍のように天高く舞い、馬のように突っ走る!そんな『龍馬精神』で今年も頑張っていきましょう!

それではまた次回。


小林杏 (Anne Kobayashi)


東京都出身、青山学院大学仏文科卒。ニュージーランド、日本、フランス、英国での就業経験あり。ロンドンでの出産子育てを経て、2020年に来港。今まで住んできた土地のように、香港も愛おしい場所となりつつある今日この頃。趣味は読書、舞台芸術鑑賞とカンフー映画鑑賞。


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