2022/05/15

夏になると、竹で組まれた劇場(戯棚)の外やグラウンドには、たいてい大きな花牌(花看板)が立ちます。文字をカラフルな花が囲み、照明も設置され、街を彩ります。花牌は香港の伝統工芸品で、すべて手作業で作られています。竹を支柱にして、その上に旗や照明を付け、ボードフレームに装飾を施します。2㎡ほどの小さなものから、10㎡にもなるべきなものまでさまざまです。製作期間は1カ月程度。

花牌は20世紀半ばに香港でもっとも流行し、主に盂蘭盆会、天后誕などの宗教行事、太平清醮など地域の祭事・祝典、結婚式の告知、開店、葬儀にも使用されました。いまでは、労働条件の厳しさから職人が減っているといいます。無形文化遺産である貴重な職人技を大切にしながら、後世に伝えていきたいですね。

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