2026/02/02
ミラ・プレイスに新たにオープンした文化とアートの情報発信地「ミラ・アートベニュー」。その壁面を華やかに彩る「花之丘」というアート・インスタレーションを手掛けたのが日本、沖縄出身のペーパーフラワーアーティストの國吉満さんです。アートベニューのオープニングのために来港した國吉さんにお話を伺いました。

Hong Kong LEI:今回の作品「花之丘」は華やかで、見ているだけで気持ちが明るくなる作品ですね。どのようなコンセプトでデザインされたのですか?
國吉さん:このインスタレーションは「人と自然の調和と共生」をコアのテーマとして、花を通じて人と自然が共生・共栄する、というビジョンを伝えています。ミラ・アートベニューを訪れる方に癒しを感じてもらったり、イマジネーションをくすぐられたりという体験を提供できれば嬉しいなと思います。

今回の作品は香港のスタッフとの共同作業でした。作品の色合いがミラ・プレイスのイメージカラーを反映していたりと、自分の作品でありながら、新たな角度の表現ができ、とても嬉しく思っています。また、ここにある大きな花は、昼と夜で全く異なる見え方になるようデザインしています。夜にライトアップした時に影が幻想的な効果を生み出すので、是非、夜にも鑑賞してみてください。

Hong Kong LEI:國吉さんの肩書はペーパーフラワー作家とされていますが、どんな経緯で屋外の作品を作られるようになったのでしょうか。
國吉さん:もともとは日本で室内で鑑賞するための、比較的小さなペーパーフラワー作品を制作していたんです。それが徐々に人気が出て4、5年前から台湾でお仕事をさせていただくようになったんですが、そのプロジェクトの一つが屋外インスタレーションだったんです。いつも「これが最後」という気持ちで仕事をするんですが、ありがたいことになぜか毎回次につながっていくんです。そして今に至ります。

Hong Kong LEI:海外でのご活躍が続いているんですね。
國吉さん:大変ありがたいことです。でも自分は、海外で仕事をするなんて考えたこともない人生を送っていたんですよ。沖縄で生まれ育って、仕事の拠点も沖縄で、ずっとイラストレーターをしていたんです。まさか40の半ばを過ぎてこんなことになるとは、思ってもいませんでした。

Hong Kong LEI:どんなきっかけで、「ペーパーフラワーアーティスト」へ転向したのですか。
國吉さん:長年、商業イラストを手掛けていたんですが、40代になってちょっと飽きてしまったんです。新しい事をしたいなと、水彩、立体物、紅型(びんがた/沖縄を代表する伝統的な染物)……、色々手を出しました。でも、充実感を感じるものに出会わず、始めては途中で投げ出すっていうことを繰り返していたんです。そんな時期に娘の高校卒業祝いを探していて、ペーパーフラワーに出会ったんです。普通の花じゃなくて、紙で作った花を贈ったら面白いかなと軽い気持ちでペーパーフラワーを作り始めたら、あっという間に魅了されちゃって(笑)。ワクワクしながら作業してました。しかも、不思議なことに、「これをやったら人が集まってくる」というイメージが頭に湧いたんですね。その上、それ以前にやっていた、投げ出しちゃった技術が全部ペーパーフラワーに応用できて、役立ったんです。自分でも本当に不思議です。なるべくしてなった、そんな思いです。

Hong Kong LEI:今後のビジョンを聞かせてください。
國吉さん:香港で仕事をするのは今回が2回目なんですが、いつも現地の方が親切で。本当に気持ちよく仕事をさせていただいています。今後、香港も含めいろんな国に行って見たいですね。そして(屋外の作品だけでなく)自分の原点であるインドア空間のデコレーションもまたやってみたいですね。
とても朗らかで気さくな國吉さんは、インタビュー中、作品について話す際の楽しそうな笑顔が印象的でした。運命に導かれたようなペーパーフラワーとの出会いの話など、聞いているこちらも自然と引き込まれました。海外での活躍が続く彼の作品、今後は世界のあちこち、多くの国で見られる運命にあるような気がしてなりません!
取材・文:紅磡リンダ(編集部)
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