2023/01/08


今日ご紹介するところ

澳仔天后廟
榕樹灣天后古廟
索罟灣天后宮


LEI読者の皆様、こんにちは。香港の天后廟を巡る日本人ことやんまです。海の神様である天后を祀っているのが天后廟。であるならば、必然的に足が向かうのがそう、島です。

キラキラしたイメージを持たれる香港ですが、香港島はもちろんランタオ島をはじめ、大小さまざまな島がある地域でもあります。そして主要な島には必ずと言って良いほど天后廟が建っているんですね。そこで、5回目の連載からは皆様に離島の天后廟を紹介してみたいと思います。今回はおいしい海鮮料理や島ハイキングが楽しめることでお馴染み、南丫島(ラマ島)に向かいましょう。

中環(Central)のフェリー乗り場はいくつかの行き先に分かれていて、休日になるとたくさんの人で賑わっています。今回向かうのは第四乗り場、索罟灣(Sak Kwu Wan)と榕樹灣(Yung Shue Wan)とありますが、実はどちらも南丫島の港です。この2つを結ぶようにしてハイキングコースが整備されているのですが、榕樹湾からスタートする人が多いような気がしますね。約40分で着くとあって、昼や午後の便でも座席が埋まるほど。サッとハイキングを楽しむのも良し、海鮮料理を食べに行くのも良し、わたしのように天后廟を巡るのも良しです。

榕樹灣の埠頭に着きました。上陸した嬉しさから早く市街地に行きたくなるところですが、わたしはここで一呼吸置いて左の方へ目をやります。白壁の小さい建物が見えますか?

小集落があるこの場所は澳仔(O Zai)という名前があるらしく、名付けるならばこちらは澳仔天后廟となるでしょうか。「仔」という字は小さいものに対する呼称によく使われます。目の前の入り江も、この廟も、中にいる天后像たちも小さくて可愛らしいですよ。南丫島に無事上陸できたことを報告して市街地の方へ向かいましょう。

榕樹灣の埠頭にほど近い市街地では飲茶を楽しめる店からバーレストラン、果ては日本料理を出している店まであり、とても賑やかです。ここからハイキングコースが始まるということもあり、飲料や軽食を提供する商店もいくつかあります。そんな市街地の端にもう一つ天后廟が。それがこちらの榕樹灣天后古廟です。

クリーム色の壁と独特な曲線を描いた屋根、先ほどとはまた違った可愛らしさのある廟です。両側には獅子を思わせる石像が鎮座しており、日本の神社にも通じる雰囲気がありますね。19世紀には成立していた廟とあってか、ここ最近は建材の腐敗が進んでいるそうです。そういった事情で今回は中に入れませんでしたが、天后像は外に設けられたショーケースで拝むことができるのでご安心を。それに、この入口にあしらわれた壁画だけでも一見の価値があると思います。鮮やかな草木に見たことのない生き物、力強く美しいこれらの壁画には一体どんなストーリーがあるのでしょうか。

また、わたしが写真を撮っている間も絶えずハイカーが訪れては手を合わせる姿が印象的でした。天后は海の神様であることは間違いないですが、その土地その土地に根付いた信仰の対象でもあります。ここ榕樹灣を訪れたなら挨拶をするのが良いだろう、という香港人の自然な気持ちの表れを見た気がします。海の神様にハイキングの安全を祈願、ちょっと不思議ですが香港人らしい流儀を真似してみましょう。

以上が榕樹灣にある二つの天后廟です。ここからはハイキングコースを通って島の南東部にある索罟灣を目指しましょう。道中には綺麗なビーチや人工窟、いくつかのビューポイントがあり、程よく進んで程よく休める、そんなコースになっています。個人差こそありますが2〜3間で踏破できるのではないでしょうか? そして、ぜひ食べたいのが豆腐花。豆乳を緩く固めたもので、たっぷりの紅糖をかけていただきます。温かいもの冷たいもの、どちらも美味ですよ。

そして、索罟灣にたどり着いたハイカーたちを迎えるのがこちらの天后廟です。1827年に創建されたこの索罟灣天后宮、細部まで意匠をこらした圧巻の作りで、誰もがカメラを向けずにはいられません。

外においては正面に飾られた二枚の巨大な彫刻画が見事です。榕樹灣天后古廟と同じく二体の石像が入口に控えていますが、目の前に広がる湾のそばにも同じ石像があるのは見落としがちです。

中においては天窓を囲うように施された彫刻が見事です。この様式は索罟灣天后宮の他に見たことがありません。祭壇を含め、金色を中心とした色彩豊かな彫刻であふれており、まるでこれを見るためにハイキングコースを歩いてきたような気さえします。

冒頭でお伝えしたように、中環から索罟灣に向かうフェリーもありますので、これを見に島を訪れるのも良いかもしれません。次に南丫島を訪れるときは、目的地の一つとして天后廟も加えてみませんか?

※あとがき
南丫島にはハイキングコースから分岐した先にある鹿洲村という場所にもう一つ天后廟があります。定住者がおらず野犬が大量にいるということで、連載時は身の安全を考えて参拝せずにいます。

やんま
2020年10月から出張で香港入り。仕事の傍らになんとなく始めた天后廟巡りにハマり、その魅力をSNSで発信するようになる。やんまは小学生時代のあだ名から。

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