2022/06/03

你呢排點啊? 2019年6月、わたしは旅行者としてではなく、居住者となるため香港の地を踏みました。海を渡って丸3年。節目となる今月は、思い出すと今でも胸が締め付けられる、苦く切ない長男のインターナショナルスクール受験体験記にお付き合いいただけると幸いです。

書店の店頭で、毎年、無料配布されているインター校情報誌。なんと、厚さ1センチ!(Playtimes The School Book 2019-2020 pp.6-7)(注1)

1歳半から通っていたインター保育園&幼稚園のおかげで、英語でのコミュニケーションに支障はなかった当時4歳の長男。「香港だから英国式かな。イギリスは日本より1年早い5歳から小学校(プライマリー)の義務教育が始まるんだよね。学校決まったら教えてね!」幼稚園のイギリス人の先生の応援を背に、わたしたちは香港にやって来ました。が、未だその時は知る由もありませんでした。これまでの人生で最も辛く苦しい戦いが始まることになろうとは……。

8月半ばから新年度が始まる香港の学校。年度スタートに合わせて子どもたちを転入させるため、わたしたち家族は逆算して6月に渡航することに決めました。6月~8月の3ヵ月間、仮住まいとなるサービスアパートメントを賃貸契約。6月は長男の転入試験。学校が夏休みに入る7月からは香港に慣れてもらうため、息子たちをどこかのサマースクールに通わせながら、学校の近くに物件を見つけて引越。8月からは新生活。わたしたちの当初の計画は完璧なもののように思われました。

来港後の仮住まい、1LDKのサービスアパートメント。奥の机で夜な夜な夫とお受験作戦会議。

3月末に会社を退職してからは、香港中のインター校をしらみつぶしに調べ、夫と願書(アプリケーション)を作成する毎日。東京都の約半分の面積という狭い土地ながら、国際都市香港にはインター校プライマリーが48校も存在します(2022年5月末現在)(注2)。幼少時代、香港に住んでいた夫にとっても、父親目線で香港を眺めるのは初めての経験で、これはという学校をピックアップし、アプリケーションを何枚も書き上げる作業は大変な協働作業でした。

アプリケーションを紙で郵送してくださいという学校は皆無で、通園している幼稚園の成績表や推薦状など、添付書類も含めて全てWeb送信という今どきの香港学校事情にもびっくり。書類に加え、子どもの自己紹介ビデオを撮って送ってくださいという学校もありました。

日本にいた頃、通わせていたインター幼稚園の成績表(抜粋)と推薦状。アプライの際は2年分の成績表の添付が求められるケースがほとんどでした。志望動機、子どもの長所・短所、学校への寄付の意志など、願書の英作文に四苦八苦。

アプリケーションを提出しても、転入試験を待つ生徒の数が多過ぎて面接(インタビュー)まで辿り着けず、「ウェイティングリストに載せておきます。来年またご連絡します」というメールが届くことも。香港では希望の学校に入るために転校を繰り返すことも珍しくないことをわたしは初めて知りました。新しい学校に入ったものの、校風が合わずに舞い戻ってくる生徒さんもいるのだそうです。

インタビューしてくれる学校がようやく2校決まり、予定どおり6月に渡航。「両方受かっちゃったらどうする?」浮かれていたわたしたちでしたが、「当日はお子様の好きなおもちゃを1つお持ちいただき、別室で他のお子さん方と遊んでいただきます」何が正解かよく分からない行動観察の課題を出されたり(船便にのせず手荷物で持参していたプラレールの電車を持たせました!)、両親面接はビシッとスーツ姿(わたしは日本式に、ザ・お受験仕様のネイビーのワンピース!)で臨みましたが、アロハシャツとビーチサンダルのお父さんを見かけ、目が点になったり。
香港スタンダードが分からず戸惑う日々。お話は後編に続きます。

インター校に関する情報提供サイト(注3)。条件検索して学校の基本情報を収集することが可能です。各校の学費まで公開!

 

 


【出典】

※注1…Playtimes The School Book最新号(18thEdition)はこちらから。

https://issuu.com/playtimeshk/docs/school_book_2021_nov_11-tsoicomments

※注2…ESFはキャンパスごとにカウント。ローカル校とは異なる独自カリキュラムを持つPIS(Private Independent Schools)を含めた数。因みに、2022年5月末現在の香港内のプライマリーの数はなんと全700校(教育局EDBに未登録の学校を除く)。
〈参考〉學校搜尋 School Search(香港特別行政區政府, 教育局)
https://applications.edb.gov.hk/schoolsearch/schoolsearch.aspx?langno=1

※注3…https://internationalschools.edb.hkedcity.net/find_schools.php?lang=en


 

Emi
映像プロダクション会社勤務。大学院修了後、日本・東京商工会議所にて、中小企業の資金調達支援から政策立案時の省庁との折衝まで多岐にわたる業務に従事。
15年半の勤務を経て2019年、夫の仕事の都合により来港。2020年から現職。夢は日本と香港の合作映画の製作に関わること。気分転換は25年振りに再開したピアノ。インター校に通う7歳、4歳、男児2人の母。

Twitter   @emi_m_wang
E-mail  emiinhkg@gmail.com

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