2023/11/30

またまたこの静かな村に大事件が発生しました！

ことのあらましは、我が家に、またまた大家さんからのメッセンジャーで「泥棒が向かいの家に入ったから戸締りはしっかり。気をつけるように」とメッセージが入ったことで知りました。不審者がいるメッセージが回ってくることはあっても、実際入られたという話はここに入居してから聞いたことがなく、この村でこんなにたくさんのパトカーを見たのも初めてでした。暗くなってからパトカーが何台も来て、一時騒然となりました。

状況は、日没の頃に向かいの家に泥棒が入ったとのことで、その時には、ヘルパーさんと子どもが家にいたそうです。侵入はベランダからだったそうですが、二人には危害は及びませんでした。そこは不幸中の幸いです。

この辺は至って平和な田舎エリアで、と言ってもそこまで奥まっている場所ではなく、むしろ田舎でも都会に入る（笑）部類の場所で、こんなところに入る泥棒もなかなか勇気がある奴だと思ってしまうぐらいです。今回入られた家は、１軒屋を借りている外国人家族のお家でした。日頃から狙われていたのでしょうか？
そういえばここの地主でもある大家さんは、我々がこの地上階のアパートに入るときに「安全面は絶対大丈夫！」と豪語したのを思い出しました。大家さんに対する不信感が多少は浮かんだものの、昨日もせっせと庭の木の枝を整えに来てくれたので、いつもこの地域の整備に献身的な大家さんの仕事ぶりを眺めながら、彼には罪はないしなと思い直したのです（しかし、これが後に信じられない事態になるとは思いもしなかったのですがー。この話は後半へ続くです）。

整備中

そこから２〜３日はこの村の広場に、パトカーが青と赤の強烈なライトをピカピカさせながら、警備のために停車していました。特に暗くなると、すぐ横の家などは、このチカチカするライトが家の中まで照らされていて、かなり落ち着かなさそうです。結局犯人はまだ捕まっていないとのこと。

こんなこともあろうかと、村屋に住んでる人は大型犬を番犬に飼うことが多いのですが、この辺は安全なエリアとされていて、周りではそんなに犬を飼っている住人はいません。これを機に番犬を飼おうかと考える人も出てくるかもです。昨日、たまたまSouth China Morning Postという新聞の犯罪セクションで、「香港警察が西貢で泥棒が目印に使うリボンを発見した」という見出しを目にしました。西貢といえば奥まった山奥に村家があったりするので、泥棒にとっての格好の標的になりそうな場所でもあるのですが、その目印をパトロール中の警官に発見されたそうです。新聞によると、ハイキングコースから外れた場所に道案内するように赤いリボンが木に結ばれていたようで、おそらく侵入できそうな家をマークしていたのだろうとのことです。

今回のことで、やはり侵入できそうな家というのは日頃から物色されているんだなと改めて学習しました。だからこそ大家さんや村の住人との繋がりや、情報交換というのは大事なんですね。わたしは残念ながら村屋と言ってもご近所さん同士の付き合いというのは、どこにどんな人が住んでいるかはなんとなく知っていても、近しくはほとんどないので、なるべく住人と会ったら、笑顔で挨拶をして、ちょっと顔見知りになっておくという小さな努力は必要だなと思った次第です。

そんなことがあってからすぐの頃、もう１つ我が家にとって大事件がありました。ある日、帰宅して庭を眺めたら、なんと、我が家の目の前にあった美しい木々が全てなくなっていました。なんということ！！ 一瞬何が起こったのか理解できず、わたしと子どもは２人で言葉を発せずに呆然とただ庭を見つめていました。少し前から大家さんがせっせと庭の木を剪定していたのは、実は、剪定ではなく伐採だったのです！ 夫曰く、向かいの家の住人から前回の台風でシグナル10が出た時に木がなびいたり、枝が落ちたり、はたまた木が傾いたりして危ないと文句があったそうで、そのために大家さんが全て切り落としてしまったのです。お陰で、目の前には近所の建物が丸見えとなってしまいました。

わたしにとっては大好きな空間が無くなってしまいました。目の前のそよそよと風になびく枝を眺めながら、朝コーヒーを飲んだり、様々な野鳥が鬼ごっこをしたり、かくれんぼをしたり、みんなで楽しそうに戯れているのを眺めるのが好きでした。これからは季節も良くなって、ちょっと涼しい庭で蚊の攻撃を心配することなく、外で過ごせる時間を楽しみにしていたのに……。切り方もとにかく全部バッサリ、情緒も風情もなく全て切り落としてしまって。当分わたしはこの喪失感から立ち直れなさそうです。

こちらアフターの庭の様子です。が〜ん。

100歩譲って、前向きに考えると、もし侵入者がいたら嫌でも気が付くかもしれません。お互いに安全のため目を光らせていられる間柄になるかも。