2022/07/01

皆さん、こんにちは。編集部です。

今年もあっという間に7月に突入。日本では40度越えのところもあるとかで、厳しい夏になりそうです。香港は夏といえば、湿度の高い蒸し蒸しした日が多いので、涼しいところでのアクティビティーに魅力を感じるもの。今回は、涼しく楽しめる西九龍文化区(WKCD)の、香港故宮文化博物館、戯曲中心、M+の3つの施設をご紹介しようと思います!

西九龍文化区(WKCD)は、ビクトリアハーバー沿いにある40ヘクタールの埋め立て地に、劇場、パフォーマンススペース、美術館などが混在しています。世界クラスの展示会、パフォーマンス、文化イベントを開催し、2kmのウォーターフロントプロムナードを含む23ヘクタールの公共のオープンスペースも自由に楽しむことができます。
https://www.westkowloon.hk


まず何と言っても香港で今一番大きな話題は、2022年7月2日に開館した香港故宮文化博物館です。

香港故宮文化博物館(HKPM)
https://www.hkpm.org.hk/en/home

香港故宮文化博物館(HKPM)は、北京の故宮博物院の工芸品を展示する博物館で、 2019年4月に着工し、香港返還25周年を記念して2022年7月2日に一般公開が決定しました。

 

<展示>
館内は北京の故宮博物院から貸与された914点が香港故宮文化博物館の9つのギャラリーで展示されます。まずは発表されているギャラリーの展示物を簡単にご紹介しましょう。

常設展
ギャラリー1:禁じられた都市へ:建築、収集、遺産
北京の中心に建てられた紫禁城は、中国の政治と文化の重要性を証明しています。何度も再建され、現在の紫禁城のレイアウトになったのは清王朝の時。故宮博物院の100点以上の重要な作品を通して、紫禁城の建築とコレクション、そして多様な文化に光を当てます。

Gramophone
Republican period, early 20th century
Wood and metal
Palace Museum
© The Palace Museum

ギャラリー2:夜明けから夕暮れまで:紫禁城での生活
紫禁城の皇帝と皇后の足跡をたどり、18世紀の宮廷生活を体験してください。1日で行われた儀式や、300点以上の豪華な宝物で、彼らの忙しく、また規制された生活を垣間見ることができるだけではなく、紫禁城内の色、質感、喜び、そして人生の悲しみを、ありありとうかがわせてくれます。

Festive male robe with dragons,clouds, bats, and longevity character
Qianlong period, 1736-1795
Embroidery, silk threads on silk satin
Palace Museum
© The Palace Museum

 

ギャラリー3:粘土から宝物へ:故宮博物院コレクションからの陶器
故宮博物院には、世界で最も豊富な中国陶磁器のコレクションがあります。その中から150点以上のハイライトをご紹介。明と清王朝の技術的な部分と、美的感覚に焦点を当てて、中国陶磁器の伝統を見ていきます。展示品は、日用品から、支配階級のエリートがそのステータスを誇示ための贅沢品まで多岐にわたります。これらの宝物は、香港で初めて公開されるものが多数あります。

Twelve chrysanthemum-shaped dishes
Imperial Kilns, Jingdezhen, Jiangxi province
Qing dynasty, Yongzheng period, 1723–1735
Porcelain with overglaze enamels
Palace Museum
© The Palace Museum

 

ギャラリー4:雄大なものとの出会い:清の皇帝と皇后の肖像
清の皇帝と皇后両陛下の記念の肖像画とそれに付随するスケッチを集めたものです。これらの肖像画は、威厳のある、壮大な、そして贅沢なスタイルで帝国の人物の肖像、気質、および高揚感を記録しています。

The Taizong Wen Emperor
(Hong Taiji) in Court Attire
Hanging scroll, ink and colour on silk
Palace Museum
© The Palace Museum

ギャラリー5:オリジナリティの探求:現代のデザインとダイアログの伝統的なクラフト
中国の職人は何千年もの間、美しく独創的な作品をデザインおよび製造してきました。ここでは、現代の香港で素晴らしいデザインと、故宮博物院からの100点近くの貴重な作品を見てみましょう。過去と現在の人々が共有するデザインの革新性、重要性、機能への深い関心と、現代の作品が伝統からどのようにインスピレーションを得たかを発見することができます。

Dish with narcissus
Probably Yuan dynasty
Carved red lacquer on wood core, reign mark with filled-in gold pigment on base (TK)
Palace Museum
© The Palace Museum

ギャラリー6:プライベートからパブリック:香港で個人収集された中国美術の歴史
19世紀後半より、中国本土から香港に入ってきた人々や骨董品などで、香港は繁栄し、大都市となり、中国美術を収集するためのハブとなったのです。この度の100点を超える作品は、香港でプライベートに収集された1世紀以上の中国美術を展示したものです。

Hair ornament with dragons
Ming dynasty, 15th to 17th century
Gold with gem inlays
Gift of Mengdiexuan
Hong Kong Palace Museum, 2022.1
© Art Museum, The Chinese University of Hong Kong

 

ギャラリー7:境界なし:故宮博物院の文化を再解釈
香港を拠点とするアーティスト6人を招待して、紫禁城の芸術と文化を新鮮な視点から解釈し、新しい作品を創り出します。これは、中国文化のダイナミズムを祝い、昔ながらの伝統を現代の香港の活気に満ちたアートシーンに結び付けるための博物館の取り組みでもあります。

Gaybird Leung
A Grandiose Fanfare

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特別展
ギャラリー8:傑作の作成:故宮博物院からの中国絵画と書道
この特別展では、故宮博物院のコレクションの中から、中国絵画と書道の初期の宝物35点を鑑賞できます。作品がどのように作られたかを、芸術的、文化的、歴史的な視点から見て、中国芸術の傑作がどのように創られたのかを探ります。

Li Song (1166–1243)
Basket of Flowers
Southern Song dynasty, late 12th or mid-13th century
Album leaf, ink and colour on silk
Palace Museum
© The Palace Museum

ギャラリー9:グランドギャロップ:馬の芸術と文化
故宮博物院の馬に関する最高級の絵画、彫刻、装飾美術品が100点以上展示されます。中国の芸術の最愛の主題でもある馬の、象徴的、社会的、軍事的、政治的重要性について学ぶ貴重な機会になるでしょう。

Stephen Rimbault (active 1744–1788)
Clock with horse handler
London, England
Gilded bronze, glass, pearls, and white enamel
Palace Museum
© The Palace Museum

 

展示物は2022年7月2日現在です。
時折々で変更がありますので、以下リンクでご確認ください。

https://www.hkpm.org.hk/en/exhibition

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<チケットの購入>

香港故宮文化博物館のオープン後最初の3か月間はオンサイトのチケット販売が利用できないため、一般の人々は香港故宮文化博物館 Webサイト、西九龍文化区 Webサイト、または西九龍文化区アプリを介してチケットを購入することをお勧めします。Klook、China Travel Service(Hong Kong)Limited、Fliggyなどの美術館の指定チケットパートナーのオンラインプラットフォームからチケットを購入することもできます。

博物館に入る前にセキュリティチェックやその他の入場手配が行われるため、来館者はトランジットに十分な時間をとって予約されたタイムスロットに到着することをお勧めします。 西九龍文化区の発券プラットフォームと発券パートナーのKlookを介してチケットを購入した来館者は、入場のためにG/Fの美術館の正面玄関でチケットを提示して入場。一方、China Travel Service(Hong Kong)LimitedおよびFliggyを介してチケットを購入した来館者は、香港故宮文化博物館のチケットカウンターで物理的なチケットを、確認メールより引き換えて入場する必要があります。 すべての訪問者は、入場前に、「LeaveHomeSafe」アプリを使用して会場のQRコードをスキャンし、スキャン用の「VaccinePass」QRコードを提示する必要があります。

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<入場料>
香港故宮文化博物館の開館1年目は水曜日以外は、大人は通常50ドルで7つのテーマ別の展示会を訪れることができます。2つの特別展と一緒に訪問したい場合、料金は120ドル。 7歳から11歳、フルタイムの学生、60歳以上の高齢者は半額割引が受けられ、6歳以下の子どもは無料です(同伴者は半額)。同時に、香港故宮文化博物館には年間パスもあります。家族の年間パスは1200ドル、個人の年間パスは600ドル、2人の申し込みは1000ドルです。毎週水曜日は無料です。ただし事前にチケットの購入は必要になります。12歳以下の子どもは保護者の同伴が必要です。

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<入場の注意点>
香港故宮文化博物館には、55cm x 35cmx20cmを超えるアイテムを美術館に持ち込むことができませんので、持ち物のサイズには注意してください。(ロッカーはあります)また、来館者は個人的な使用のために写真やビデオを撮ることができます。ただし、フラッシュ撮影、自撮り棒、一脚、三脚は禁止されています。ギャラリーでの飲食物(チューインガムを含む)は許可されていません。

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<交通>

博物館の開館に際し、混雑が予想されるため、西九龍文化区(WKCD)は、7月2日から、M +、香港故宮文化博物館、および西九龍文化区の西口の間を運行する無料の循環シャトルバスサービスを提供します。 追加のフランチャイズバスルートも西九龍文化区のミュージアムドライブをカバーするように迂回されます。

https://www.westkowloon.hk/en/transport

https://www.westkowloon.hk/en/hkpm#getting-here

https://www.hkemobility.gov.hk/en/route-search/pt

Opening hours
Monday, Wednesday, Thursday, and Sunday: 10am – 6pm
Friday, Saturday, and Public Holiday: 10am – 8pm
Closed on Tuesdays (except public holidays) and the first two days of the Lunar New Year
Address:
West Kowloon Cultural District, 8 Museum Drive, Kowloon

 


Xiqu Centre Presents (戯曲中心)

https://www.westkowloon.hk/en/xiqucentre

戯曲中心は、広東オペラの発展と継承、教育を目的にした劇場になります。まずは、現在行われているイベントを3つご紹介します。日本人には馴染みが薄い広東オペラですが、せっかく香港にいるのだからぜひ一度は観劇してみてはいかがでしょうか?きっと素晴らしい体験になること間違いありません。

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<展示会>
2022年度のXiqu Centre(戯曲中心)は、伝説的オペラ歌手、
の生涯にわたる広東オペラへの貢献を記念した展示会「千の顔」を開催中です。

広東オペラ史上、最もカリスマ的で高い評価を得ているアーティストの一人、尤聲普(ヤウ・シンポー)の人生と作品を紹介する展示会が開催中です。

「千の顔を持つカメレオン」と呼ばれ、80年以上のキャリアを誇るヤウは、伝統的な民衆劇、武侠劇、喜劇から斬新なオリジナル作品まで幅広いレパートリーを持ちます。
貴重な舞台録音やインタビュー映像、写真、チラシ、代表的な公演の衣装などを通して、ヤウのアーティストとしての人生と、20世紀の香港における広東オペラの発展に貢献した彼の業績を称える展示となっています。

展示会は2022年12月31日まで入場無料、アトリウムで一般公開されています。

 

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<ガイドツアー>
戯曲中心ガイド・ツアーに参加して、芸術の豊かな歴史について学びましょう。広東語、英語、または北京語で行われる60分間のツアーでは、戯曲中心の施設を探索し、建築とデザインの特徴について学び、伝統的な芸術の背後にある文化と物語についての魅力的な事実学びます。人気のツアーなのですぐに定員になります。以下でご予約を!
https://www.westkowloon.hk/en/guidedtours#overview

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<パフォーマンス>
広東語のオペラを観客に体験してもらうためのシグネチャープログラム「ティーハウスシアター・エクスペリエンス」

広東語オペラの抜粋を、若いアーティストやミュージシャンが提供する90分のプログラムで、毎週金曜日から日曜日まで開催されています。入門的なナレーションと字幕付きのプログラムでは、古典からの抜粋に加えて、さまざまなボーカルと音楽のスタイルをわかりやすく紹介。初めての人でも楽める内容となっています。

Opening Hours:
10:00am–10:30pm
Address:
88 Austin Road West, Tsim Sha Tsui, Kowloon (near China Hong Kong City)
https://www.westkowloon.hk/en/xiqucentre#getting-here

Ticketing: Reservation Required
https://www.westkowloon.hk/en/teahouse#overview

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<広東オペラ基礎オンラインビデオ>

広東オペラの衣装、化粧、音楽、そして舞台上での動きを教えてくれる基本ビデオを見てから行くと、もっと楽しめるかもしれません。こちらは広東語に英語字幕です。
https://digital.westkowloon.hk/video-stories/cantonese-opera-101-stage-movements-cantonese-opera-sheng?_ga=2.187798440.1895994199.1656652748-1147593438.1656508244

<戯曲中心でのある1日の過ごし方>
https://www.westkowloon.hk/en/itinerary/weekend-getaway-xiqu-centre

 

 

<Hong Kong LEIのコラム体験記事>もぜひお読みください。筆者のワクワク感が伝わってくることでしょう。

わたしのキラリ香港生活 心躍る広東オペラ体験〜戯曲中心〜
https://hongkonglei.com/watashinokirari06/

 

 


M+(エムプラス)

https://www.mplus.org.hk/

開館してそろそろ1年になるM+。もう足を運ばれた方も多いのではないでしょうか?開館したのは2021年11月12日。20&21世紀の視覚芸術を柱にしたアジアを代表する近代美術館です。世界のトップ5に入ることを目標として掲げており、その収集と展示には、世界でも特出したアジアの芸術に力を注いでいます。

 

<Hong Kong LEIのWebコラム> でもご紹介させていただきました。
キリ流香港散策 第16回 大人気の話題スポット!
カルチャーセンター西九文化区、M+博物館へ行こう♪ 数多くの日本製品がみられる!
https://hongkonglei.com/kiri_hongkong_16/

 

<Hong Kong LEI 動画>
「香港街角散歩:アジアを代表する香港の近代美術館に行ってみた!」もどうぞ。M+の雰囲気をお楽しみください。

 

M+の所蔵品6000点以上をオンラインで検索でき、解説もついています。
https://www.mplus.org.hk/en/collection/

チケットの購入など基本情報はこちら
https://www.mplus.org.hk/en/plan-your-visit/

 

 

 

実は今回はご紹介したいのは、こちら展示以外のM+です。
https://www.mplus.org.hk/en/events

<アートフィルムに力を入れるM+ Cinema>
コロナ禍でずっと閉まっていましたが、やっと始まりました。M + Cinemaは、長編映画、ドキュメンタリー、実験映画、ビデオアート、新しく発見されたり復元されたクラシックフィルムなど、またはめったに見られない映画など、学際的で珍しいプログラムを提供してくれます。 M + Cinemaのプログラムは、美術館の展示会やその他の文化的提供物に共鳴するようにキュレーションされており、視覚芸術、デザイン、建築の分野などの見地からも楽しめるものとなるでしょう。人気の映画などは即座にチケットが売り切れる可能性がありますので、日頃からチェックしておくことをおすすめします。
https://www.westkowloon.hk/en/mplus-cinema#overview

 

M+の建設にまつわる舞台裏を知るドキュメンタリー
https://www.mplus.org.hk/en/cinema/grand-stair-screening-mplus-in-the-making/

4Kで蘇る欲望の翼 (Days of Being Wild) 1990年 ‧ ドラマ/ロマンス ‧ 1時間 34分 監督:王家衛
(現在発表されているのは8月20日までのチケットです。)
https://www.mplus.org.hk/en/cinema/wong-kar-wai-days-of-being-wild/

プログラムの詳細はこちら
https://www.mplus.org.hk/en/cinema/

 

 

ーーーーそのほかのおすすめプログラムーーーーー

<貸切状態での贅沢なプライベートツアー>
M +は、メンバー、パトロン、およびプライベートビューイングバウチャーの所有者を、毎週日曜日の午前9時から10時まで、および指定された水曜日の午後6時半から8時半までの間で、プライベートビューイングに招待します。美術館のスペースが一般公開されていない間、M+コレクションを間近で体験してください。
https://www.mplus.org.hk/en/events/mplus-private-viewing/

 

<家族、子ども向けイベント>
子どもの好奇心を養うイベントが開催されています。

Book Play will be available on: 本を読んでなりきってみよう
June to July (except June 5): Sundays from 10:00 to 12:10 and 14:00 to 17:10

Bubble Play will be available on: シャボン玉の色々を体験
June to July: Sundays from 15:00 to 17:10

 

4歳から10歳までの子どものためのImagination Playground
想像力でオープンエンドのゲームを! Imagination Playgroundでは、さまざまな形や大きなサイズの立方体で遊びます。それは、子どもの手と目の協調スキルを使用して、自由な発想で形や構造を作成します。決まったルールや制限がないので、子どもたちは創造性で無限の可能性を試すことができます。他の人と手を組んで、遊びを通して探検してください!  40分間のワークショップは、先着順でご利用いただけます。事前登録は不要です。参加する家族は、イベント開始の15分前にセッションごとにトークンを予約できます。

https://www.mplus.org.hk/en/events/imagination-playground-may-june/

 

 

皆さんの夏が、涼しく快適に、そして文化的に過ごせますように。

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