2023/02/07

こちらのコラムでは香港で見つけて、試してみたらちょっと良かったものをご紹介しています。


皆さん こんにちは!今回ご紹介するちょっといいものは書籍です。

ロン毛メガネ著「読むだけで心と体が元気になっちゃう漢方養生の本」(大和書房)

 

1年ほど前にHong Kong LEIのYou TubeとFacebookで対談をさせていただいた国際中医専門員のロン毛メガネさんが、本を出版したということで早速読ませていただきました。

ロン毛メガネさんは、20代の時に思い悩みと、無理なダイエットで体調をくずした時に、ファミリービジネスでもあった中医と中薬(漢方薬)の力で命拾いをした経験をお持ちです。その後回復されて国際中医専門員という資格まで取得。「今の私をつくったのは、香港の日常生活に根づく東洋医学の知恵」だと言い切っています。

彼の著書で語られているのは、漢方の話というよりも、誰もが簡単に実践できる、日常生活で今も脈々と香港人家庭に息づく東洋医学の知恵。それは「薬食同源」という旬な食材や食べ物は薬にもなることや、彼が「鬼メンタル」と呼ぶ香港人のしなやかで不屈な心の持ち様であったり、自然の中でその一部として人間は生かされてるという「天人合一(てんじんごういつ)」の考え方などです。本書では人が健やかに生きるための日常生活の気づきがたくさん紹介されています。

本書では、東洋医学の考え方の基礎の基礎という「気血水」や「五臓」などの考え方も教えてくれますが、特に印象的なのは本書を通して何度も出てくる「養生」という言葉。養生は病気になった時だけにするものというイメージが湧きますが、ロン毛メガネさん曰く、心身共に健康でいるためには常日頃からの養生生活が必要なのだということ。体の声を聞き無視しないこと。不調になりそうな部分を補える食べ物や方法や考え方などを生活の中に取り入れた過ごし方すること。昨今の日本でも知られているなんとなく調子が悪いという「未病」も、日頃の習慣を変えて養生することで改善が見られるそうです。

例えば、わたしの香港人の義母が作る薬膳スープには必ず陰陽のものを入れます。人参や杏仁ナッツも陰陽2種類入れて中庸にします。体を冷やすお刺身は食べません。わたしが妊娠中のときは、体を冷やすバナナをわたしが食べないように終始目を光らせていました。寒い日には、体を温めるものづくしの黒胡麻ペーストのお餅入り黒砂糖生姜スープをデザートに作ってくれます。こういったちょっとした知識は全て家庭の中で親から子へ培われます。

個人的な経験上、疲労などで倒れた時は、かなり状態が悪くなっている場合が多く、回復するのに時間やお金がかかります。疲労やストレスに対するサインが出ていたのに気がつかずか、わざと見て見ぬふりをしてきたかと悔いても後の祭。だからこそそうならないために、ロン毛メガネさんの言う簡単にできる常日頃の養生の積み重ねが大切だと痛感しました。

また、ロン毛メガネさんの、調子が悪い時は足し算ではなく引き算で考えるというやり方も、何かが足りないのではなく、まずは何かを取り過ぎと考えた方が良いとのこと。確かにわたしは小麦と牛乳を摂らなくなって、薬を持ち歩かないと外出できないほどの偏頭痛が、全く無くなりました。本当にお金もかからず、身体の声を聞きながらできる方法です。

本書には香港にいるからこそ何かと触れる話題も多く、また心理的な部分でも日常にとり入れ安いアドバイスもたくさん。本を読んだらきっと、彼の言ってることが身近に感じられるはずなので、香港に住んでる人こそ取り寄せてぜひ実践してみていただきたいです。みなさん、ロン毛メガネさんの「漢方養生の本」を読んで養生生活を始めましょう。

 

〇ロン毛メガネさんには「Cover Story」にも出ていただきました。インタビュー内容は下記リンクからご覧ください。

Cover Story vol.55:ロン毛メガネさん「香港式養生法であなたの健康を守りたい」 (hongkonglei.com)

 

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