2026/09/29

香港の文化とアートのハブとして進化を続ける「西九龍文化地区(WestK)」。香港島の対岸に広がる大きな敷地にM+や香港故宮文化博物館が並び、日々多くの人々を魅了しています。そして2027年、ここに新たな歴史の1ページが刻まれます。
それが、ダンスと演劇のための新しい劇場「西九龍パフォーマンス・アート・センター(WestK PAC)」の誕生です。さらに注目のニュースとして、創立47年目を迎える香港バレエ団がこの新劇場の初代専属舞踊団(レジデント・カンパニー)に就任し、ここを正式な「拠点(ホーム)」とすることが発表されました。
今回は、誕生する新劇場の魅力、香港バレエ団が手に入れた新たな拠点での挑戦、そして2027年にお披露目となる注目のこけら落とし舞台「ブルース・リー」について、そして香港バレエ団の舞台芸術監督のセプティム・ウェバー氏のインタビューもお届けます。
目次
香港初の舞台芸術劇場
「西九龍パフォーマンス・アート・センターWestK PAC」
創立47年目の念願!香港バレエ団が「我が家」を手に入れる
総合芸術監督セプティム・ウェバー氏に聞く、新劇場とともにひらく未来
世界が注目!こけら落とし公演はブルース・リーを描く大型作『Bruce Lee: Hong Kong Legend』
舞台芸術劇場『西九龍パフォーマンス・アート・センター(WestK PAC)』(予想図)
香港初の舞台芸術劇場「WestK PAC」
2027年にオープン予定の「西九龍パフォーマンス・アート・センター(WestK PAC)」は、伝統芸能を届ける「戯曲中心(Xiqu Centre)」や現代的なパフォーマンス空間「自由空間(Freespace)」に続き、3つ目の大型の劇場となります。
最大の特徴は、香港で初めて「ダンスと演劇の発信と育成」に特化して建設された劇場であること。施設内には目的やスケールに合わせて使い分けられる3つのメインホールが備えられます。
グランドシアター(Grand Theatre)(予想図)
グランドシアター(Grand Theatre): 1,450席を誇る大劇場。大規模な国際巡回公演やフルオーケストラを従えたバレエ公演にも対応。
ミディアムシアター(Medium Theatre): 600席の中劇場。演劇や親密感のあるコンテンポラリー作品に最適。
スタジオシアター(Studio Theatre): 270席の小劇場。実験的な作品や若手アーティストの作品発表の場。
スタジオシアター(Studio Theatre)(予想図)
これらに加え、多目的空間「ザ・ホール(The Hall)」や、レジデント・カンパニーのためのリハーサル施設「ダンスハウス(Dancehouse)」など、作品の構想・創作から練習、そして本番の上演に至るまで、アーティストの「表現の旅」を一貫してサポートする環境が整えられています。
西九龍文化地区管理局 舞台芸術委員会主席のジャット・シュウトン(翟紹唐・Jat Sew-tong)氏(左から5番目)と西九龍文化地区管理局と香港バレエ団理事会と関係者。記者会見にて。
西九龍文化地区管理局 舞台芸術委員会主席のジャット・シュウトン(翟紹唐)氏は次のように語りました。
「この画期的なパートナーシップは、芸術的卓越性の向上、人材の育成、観客参加の深化、そして香港の文化・クリエイティブ産業の成長支援という私たちの共通のビジョンを体現するものです。アジアの『劇場ハブ』を確立するという西九龍の長期的野心を支える、香港の舞台芸術の重要な節目となります。」
香港バレエ団の集合写真
創立47年目の念願!香港バレエ団が『我が家』を手に入れる
1979年の設立以来、クラシックバレエ的名作はもちろん、香港の街並みや文化をモチーフにしたユニークなオリジナル作品で世界中にファンを持つ『香港バレエ団』。
約50名の国際色豊かなダンサーを抱える世界的バレエ団ですが、意外にもこれまで独自の常設拠点は持っていませんでした。今回の長期レジデンシー契約により、WestK PACが彼らの正式な拠点(ホーム)となります。プロのダンスカンパニーが香港の主要な劇場と長期レジデンシーを結ぶのは、香港の芸術界にとっても、香港バレエ団のこれからの発展においても画期的なできごとです。
香港バレエ団 理事会主席のデイジー・ホ(何超鳳)氏は、この決定について感動を込めて語りました。
「47年の時を経て、香港バレエ団はついに自分たちの『家』を持つことになります。この節目は、私たち全員にとって非常に大きな意味を持っています。
『家』とは、単にパフォーマンスを行う場所ではありません。アーティストが創作や実験を行い、若い才能が育ち、コミュニティとの持続的なつながりが築かれる場所です。これにより、舞台の上だけでなく、私たちの街の文化的生活の一部として、バレエ団がどのような存在であり得るのかをより野心的に考える機会が与えられます。」
総合芸術監督のセプティム・ウェバー氏
総合芸術監督セプティム・ウェバー氏に聞く、新劇場とともにひらく未来
芸術監督として着任して10年。数々のエネルギッシュで挑戦的な作品を送り出してきたセプティム・ウェバー氏に、新劇場の初代専属舞踊団として就任する心境をお聞きしました。これから香港バレエ団がどのような環境で新作を生み出し、ダンサーや観客にとってどのような機会がもたらされるのかを伺いました。インタビューはこちらをお読みください。
世界が注目!こけら落とし公演はブルース・リー(李小龍)を描く大型作『Bruce Lee: Hong Kong Legend』
そして、最も気になるのが2027年の開館を飾るこけら落とし公演の演目です!
WestK PACのグランドシアターで2027年9月から10月にかけて世界初演(ワールドプレミア)されることが決定したのは、新作オリジナルバレエ『Bruce Lee: Hong Kong Legend(ブルース・リー:香港レジェンド)』。
香港が生んだ世界的な武道家であり、ポップカルチャーのアイコンであるブルース・リーの生涯やその伝説、現場や世界に与えたインパクトからインスピレーションを受けた大型エンターテインメント作品です。
クラシックバレエの優雅さとブルース・リーのダイナミックなアクション、そして香港ならではの文化要素が融合するこの作品は、まさに「香港発・世界行き」のビッグプロジェクト。新劇場の持つ高い表現力と香港バレエ団の創造性が惜しみなく発揮される、メモリアルな舞台になること間違いありません。
ブルース・リーに扮したプリンシパルダンサーのシェン・ジエ(沈杰)氏
香港バレエ団のプリンシパルダンサーでブルース・リー役の一人、シェン・ジエ(沈杰)氏は、「ブルース・リーは香港の誰もが知るアイドルだからこそ、演じることにはとても緊張しています。だからしっかり練習して本番に挑むつもりです。楽しみにしていただけると嬉しいです!」と語りました。
『Bruce Lee: Hong Kong Legend』の詳細はまた発表になりましたら逃さずお知らせいたします。
アートがもっと身近になる、香港の新しい日常へ
2027年のWestK PACオープンにより、香港は「アジアの文化都市」としてさらに大きな魅力を放つことになります。
休日に西九龍のアートパークを散歩し、ミュージアムでアートを鑑賞し、海辺のカフェでくつろいだ後に、最高峰のバレエや演劇を観賞する——そんな上質なライフスタイルが、もうすぐ日常のものになろうとしています。
香港バレエ団とWestK PACが織りなす、新たな可能性の始まりを今から楽しみに待ちましょう!
総合芸術監督セプティム・ウェバー氏に聞く、新劇場とともにひらく未来
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合わせてこちらもお読みください。
香港バレエ団 新シーズン開幕ワールドプレミア『Dunhuang: In Search of Light ( 敦煌: 本当の自分を探して)』
Hong Kong LEI (ホンコン・レイ) は、香港の生活をもっと楽しくする女性や家族向けライフスタイルマガジンです。

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